LaplaceTransform
LaplaceTransform[f[t],t,s]
変数 t における f[t]の記号ラプラス変換を変数 s における F[s]として与える.
LaplaceTransform[f[t],t,]
数値 における数値ラプラス変換を与える.
LaplaceTransform[f[t1,…,tn],{t1,…,tn},{s1,…,sn}]
f[t1,…,tn]の多次元ラプラス変換を与える.
詳細とオプション
- ラプラス変換は,微分方程式および偏微分方程式を代数方程式に変換して解き,解に逆変換し直す際にしばしば用いられる.
- ラプラス変換は,制御理論と信号処理においても,伝達関数・伝達行列の形で線形系を表現・操作する方法として広く使われている.つまり,ラプラス変換とその逆変換は時間領域と周波数領域の間の変換手段なのである.
- 関数 のラプラス変換は, で定義される.
- 多次元ラプラス変換は で与えられる.
- 第3引数の s が数値として与えられると,積分は数値メソッドで計算される.
- 漸近ラプラス変換はAsymptoticを使って計算できる.
- のラプラス変換は,半平面 において s の複素数値についてのみ存在する.
- 積分の下限はに設定されるので,ディラックのデルタ関数 のラプラス変換は1に等しくなる. »
- 次は,使用可能なオプションである.
-
AccuracyGoal Automatic 目的とする絶対確度の桁数 Assumptions $Assumptions パラメータについての仮定 GenerateConditions False パラメータについての条件を含む答を生成するかどうか Method Automatic 使用するメソッド PerformanceGoal $PerformanceGoal 最適化するパフォーマンスの局面 PrecisionGoal Automatic 目的精度の桁数 PrincipalValue False コーシー(Cauchy) 主値を求めるかどうか WorkingPrecision Automatic 内部計算精度 - GenerateConditions"ConvergenceRegion"を使ってラプラス変換の収束領域を得る.
- TraditionalFormでは,LaplaceTransformは を使用して出力される. »
例題
すべて開くすべて閉じる例 (4)
スコープ (67)
基本的な用法 (4)
初等関数 (13)
特殊関数 (10)
区分関数 (9)
周期関数 (5)
一般化された関数 (5)
多変量関数 (9)
形式特性 (6)
数値評価 (3)
非整数階微積分 (3)
MittagLefflerE関数のラプラス変換:
領域におけるComplexPlot:
パラメータを含むMittagLefflerE関数のラプラス変換:
CaputoD非整数階導関数のラプラス変換:
これを正弦関数のCaputoD導関数のLaplaceTransformと比較する:
オプション (4)
Assumptions (1)
Assumptionsを使ってパラメータの範囲を指定する:
GenerateConditions (1)
GenerateConditions->Trueを使って,いつ結果が有効になるかについてパラメータの条件を得る:
Principal Value (1)
以下の関数のラプラス変換は における特異点のために定義できない:
PrincipalValueを使って積分のコーシー主値を入手する:
Working Precision (1)
WorkingPrecisionを使って任意精度の結果を得る:
アプリケーション (12)
常微分方程式 (5)
DSolveを使って解を直接求める:
DSolveValueで確認する:
非整数階微分方程式 (3)
積分評価 (2)
InverseLaplaceTransformを使ってもとの積分を得る:
InverseLaplaceTransformを使って を得る:
その他のアプリケーション (2)
特性と関係 (3)
Asymptoticを使って漸近近似を計算する:
LaplaceTransformとInverseLaplaceTransformは互いに逆関数である:
数値近似にはNIntegrateを使う:
NIntegrateはラプラスパラメータ s の数値の変換を計算する:
おもしろい例題 (2)
テキスト
Wolfram Research (1999), LaplaceTransform, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/LaplaceTransform.html (2023年に更新).
CMS
Wolfram Language. 1999. "LaplaceTransform." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2023. https://reference.wolfram.com/language/ref/LaplaceTransform.html.
APA
Wolfram Language. (1999). LaplaceTransform. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/LaplaceTransform.html