Sum
Sum[f,{i,imax}]
総和 を評価する.
Sum[f,{i,imin,imax}]
から開始する.
Sum[f,{i,imin,imax,di}]
を刻み幅として使用する.
Sum[f,{i,{i1,i2,…}}]
連続する値 , , …を使用する.
Sum[f,{i,imin,imax},{j,jmin,jmax},…]
多重総和 を評価する.
Sum[f,i]
不定和分 を与える.
詳細とオプション
- Sum[f,{i,imax}]は と入力できる.
- はsumあるいは\[Sum]と入力できる.
- Sum[f,{i,imin,imax}]は と入力できる.
- 極限は,通常の入力ではの真下付き文字と真上付き文字であり,その他のテキストに含まれる場合は下付き文字と上付き文字である.
- Sumは,Wolfram言語の標準的な反復の指定を使用する.
- 反復変数 i は,Blockを使って実質的に局所的なものとして取り扱われる.
- 総和の範囲が有限の場合,一般に には一連の値が割り当てられ,そのそれぞれについて が評価される.
- 多重総和において,最も外側の変数の範囲が最初に与えられる. »
- 総和の極限は数値である必要はなく,Infinityあるいは記号的な式でもよい. » »
- 項の有限数を加算することで具体的に和を求めることができない場合,Sumは記号的な結果を求める.この場合,f はまず記号的に評価される.
- 不定和分 は i に対するその差分が f を与えるものとして定義される. »
- 不定和分と定和分は任意の順序で混ぜ合せることができる. »
- 使用可能なオプション
-
Assumptions $Assumptions パラメータに関する仮定 GenerateConditions False パラメータに関する条件を生成するかどうか GeneratedParameters None 生成されたパラメータにどのように名前を付けるか Method Automatic 使用するメソッド Regularization None どの正規化スキームを使うか VerifyConvergence True 収束を確かめるかどうか - RegularizationにはNone,"Abel","Borel","Cesaro","Dirichlet","Euler"の値を使うことができる.{reg1,reg2,…}は多重和の異なる変数に異なるスキームを指定する.
- Method->"method"は指定のメソッドを使って総和を出す.
- Method->{"strategy",Method->{"meth1","meth2",…}}は指定の戦略メソッドで制御されたメソッド"methi"を使う.
- 使用可能な戦略メソッド
-
"SequentialFirstToSucceed" 成功するメソッドが見付かるまで各メソッドを順に試す "SequentialBestQuality" 各メソッドを順に試し最もよい結果を返す "ParallelFirstToSucceed" 成功するメソッドが見付かるまで各メソッドを同時に試す "ParallelBestQuality" 各メソッドを同時に試し最もよい結果を返す "IteratedSummation" 反復する一変量の総和を使用する - 個別のメソッド
-
Automatic 自動的に選択されたメソッド "HypergeometricTermFinite" 超幾何項の特別な有限和 "HypergeometricTermGosper" 超幾何項の不定和分 "HypergeometricTermPFQ" 超幾何項一般定和分 "HypergeometricTermZeilberger" 超幾何項の定和分 "LevelCounting" レベル集合における界を数えることに基づいた総和 "Logarithmic" 対数級数総和 "PeriodicFunction" 周期関数総和 "PolyGammaHypergeometricSeries" ポリガンマ級数表現総和 "PolyGammaIntegralRepresentation" ポリガンマ積分表現総和 "PolyGammaSumByParts" 部分によるポリガンマ総和 "Polynomial" 多項式総和 "PolynomialExponential" 多項式指数総和 "PolynomialTrigonometric" 多項式三角総和 "Procedural" 手続き的に総和を計算する "QHypergeometricTermGosper" q超幾何項の不定和分 "QHypergeometricTermZeilberger" q超幾何項の定和分 "QRationalFunction" q有利関数総和 "RationalExponential" 有理数掛ける指数の総和 "RationalFunction" 有理関数総和 "RationalTrigonometric" 有理三角総和 "TableLookup" 表参照に基づいた総和 - Sumは標準的な本の公式集にあるすべての和を本質的に行うことができる.
- SumはStandardFormではを使って出力される.
- Parallelize[Sum[f,iter]]またはParallelSum[f,iter]はSum[f,iter]をすべてのサブカーネルで並列に計算する. »
例題
すべて開くすべて閉じるスコープ (45)
基本的な用法 (11)
GenerateConditions を使って答が真となる条件を求める:
Refineで結果の答を簡約する:
Assumptionsを使ってSumに直接仮定を与える:
Regularizationを使って有限の値を与えることができる無限和もある:
不定和分 (18)
底が2の場合は底が の場合の積分に対する役割と同じ役割を総和に対して果たす:
FibonacciとLucasLは底がGoldenRatioの指数数列である:
有理関数の総和は有理関数とPolyGammaで求められる:
一般に,答にはPolyGammaが含まれる:
DiscreteRatioはすべての超幾何項数列に対して有理である:
ArcCot総和についても同様である:
PolyGammaおよびその他の式の積:
HarmonicNumberとZetaはPolyGamma数列のような動作をする:
GammaRegularizedの総和:
BetaRegularizedの総和:
一般に,解を表すのにはQPolyGammaが必要である:
定和分 (14)
一般に,RootSum式が必要である:
有理指数関数の和の中には有理指数関数として総和が求められるものがある:
一般に,結果にはLerchPhiが必要である:
超幾何項の総和の中には同じクラスで総和が求められるものがある:
一般に,HypergeometricPFQ関数が必要である:
PolyGammaの積とその他の式:
他の式を伴ったZetaとHarmonicNumberの積:
ChebyshevU総和:
ChebyshevT総和:
列,行,対角に他の式を掛けたStirlingS1:
StirlingS2で同じことをする:
一般化と拡張 (4)
オプション (7)
Assumptions (1)
Assumptionsを使って与えられた対数の不定和分についてより簡単な解を得る:
Regularization (2)
アプリケーション (8)
パスカルの三角形 (1)
パスカルの三角形のn番目の行の数の平方の和はBinomial[2n,n]である:
カタラン数 (1)
CatalanNumberの母関数を求める:
特性と関係 (10)
NSumは数値的な方法で総和を計算する:
未評価の総和にNを適用するのは,実質的にNSumを使うことである:
DifferenceDeltaは不定和分の逆の演算子である:
Sumは実質的には特殊な差分方程式をRSolveで解くように解く:
ZTransformを含むいくつかの総和変換が使用できる:
ExponentialGeneratingFunction:
SumはSumConvergenceを使って無限級数の収束条件を生成する:
Seriesは有限のベキ級数展開を計算する:
SeriesCoefficientは 次のベキ級数係数を計算する:
FourierSeriesは有限フーリエ(Fourier)級数展開を計算する:
Totalはリスト中の項目の総和を求める:
Accumulateはリスト中の部分和を生成する:
考えられる問題 (4)
Regularizationを使うと有限値が与えられるかもしれない:
GenerateConditionsを使って明示的な仮定を得る:
Sumは,この例に対して予期せぬ結果を与える:
これは,PrimeQを記号評価したためである:
総和は,Primesによって表された場合は未評価で返される:
おもしろい例題 (1)
EllipticTheta関数として表されたガウス(Gauss)の関数のモーメント:
テキスト
Wolfram Research (1988), Sum, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/Sum.html (2019年に更新).
CMS
Wolfram Language. 1988. "Sum." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2019. https://reference.wolfram.com/language/ref/Sum.html.
APA
Wolfram Language. (1988). Sum. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/Sum.html