CloudObject
新しい無名のクラウドオブジェクトを表す.
CloudObject["http://…"],CloudObject["https://…"]
指定されたURIのクラウドオブジェクトを表す
CloudObject["user:user/path"]
指定された path の指定された user のクラウドオブジェクトを表す.
CloudObject["uuid:uuid"]
与えられたUUIDで識別されるクラウドオブジェクトを表す.
CloudObject["/abspath"]
絶対パスで現在認証されているユーザのクラウドオブジェクトを表す.
CloudObject["relpath"]
相対パスで現在認証されているユーザのクラウドオブジェクトを表す.
CloudObject["relpath",base]
パスがベースパス base と相対的なクラウドオブジェクトを表す.
詳細とオプション
- CloudObjectはURLで識別されるクラウドオブジェクトへの参照を作成する.そのクラウドオブジェクトはまだ存在していなくてもよい.
- 絶対パスは$CloudRootDirectoryについて決定される.相対パスはCloudDirectoryについて決定される.
- クラウドオブジェクトは,CloudObject["http://…"]あるいはCloudObject["https://…"]を使うとき以外は,$CloudBaseで定義されたクラウド内で作られる.
- CloudObject[URL["loc"]]もサポートされている.
- 次は,CloudObjectで使用可能なオプションである.
-
Authentication Automatic オブジェクトへのアクセスのために提供された認証 AutoCopy False 開かれたときにコピーを作るかどうか AutoRemove False オブジェクトを一定時間後に削除するかどうか CachePersistence Automatic オブジェクトがクライアントによってキャッシュされる期間を制御する CloudObjectNameFormat $CloudObjectNameFormat URLの名前の部分に使うフォーマット CloudObjectURLType $CloudObjectURLType 使用するURLのベースタイプ(例:obj,env) EvaluationPrivileges Automatic オブジェクトによる評価の特権 IconRules {} 異なる配備におけるオブジェクトのためのアイコン MetaInformation {} メタ情報を与える規則 Permissions $Permissions アクセス許可等 SourceLink $SourceLink ソースとしてリンクされるオブジェクト - Options[CloudObject[…],…]は前に作成したCloudObjectの現行オプションを与える.SetOptionsを使ってオプションをリセットすることができる.
- DeleteObject[CloudObject[…]]はCloudObjectを削除する.
- クラウドオブジェクトのディレクトリにindex.htmlあるいはindex.nbという名前のオブジェクトがある場合は,ユーザがディレクトリのアドレスにアクセスするとそのオブジェクトが提供される.ディレクトリにindex.htmlとindex.nbの両方のオブジェクトがある場合は,index.htmlが使われる.
- CloudObjectのInformationは次の特性を含むことができる.
-
"UUID" クラウドオブジェクトのUUID "Path" 名前付きオブジェクトのパスまたはNone(匿名のとき) "DisplayName" クラウドオブジェクトの表示名 "OwnerCloudUserUUID" オブジェクトの所有者のクラウドユーザUUID "OwnerCloudUserID" オブジェクトの所有者のクラウドユーザID "MIMEType" アプリケーションのMIMEタイプ "FileType" ファイルタイプ "FileByteCount" ファイルサイズ(単位:バイト) "FileHashMD5" MD5ハッシュ "Created" 作成日 "LastAccessed" アクセス日 "LastModified" 変更日 "Permissions" パーミッション規則 "Active" オブジェクトがアクティブかどうか
例題
すべて開くすべて閉じる例 (3)
オプション (11)
AutoCopy (2)
CloudObjectNameFormat (1)
現行の$CloudUserUUIDを使ってオブジェクトへの参照を生成する:
現行の $CloudUserIDを使ってオブジェクトへの参照を生成する:
SharingList (1)
ユーザをCloudObjectのSharingListオプションに加える:
特性と関係 (2)
相対パスはCloudDirectoryについて決定される:
クラウドオブジェクトは"mydir"ディレクトリ内に作られた:
絶対パスのクラウドオブジェクトは,今も$CloudRootDirectory内に作られる:
LocalObjectはローカルの永久的なストレージに使われる:
考えられる問題 (1)
CloudObject自体を適用しても,クラウド中に実際のオブジェクトが作られる訳ではない.これはオブジェクトを参照するだけである.であるから,URLに直接アクセスすると「Not Found」ページが返される:
テキスト
Wolfram Research (2014), CloudObject, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/CloudObject.html (2020年に更新).
CMS
Wolfram Language. 2014. "CloudObject." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2020. https://reference.wolfram.com/language/ref/CloudObject.html.
APA
Wolfram Language. (2014). CloudObject. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/CloudObject.html