VectorPlot
VectorPlot[{vx,vy},{x,xmin,xmax},{y,ymin,ymax}]
ベクトル場{vx,vy}のベクトルプロットを x と y の関数として生成する.
VectorPlot[{{vx,vy},{wx,wy},…},{x,xmin,xmax},{y,ymin,ymax}]
複数のベクトル場をプロットする.
VectorPlot[…,{x,y}∈reg]
変数{x,y}が,幾何学領域 reg にあるものと解釈する.
詳細とオプション
- VectorPlotは,場のプロット,Quiver(震え)プロット,方向プロットとしても知られている.
- VectorPlotは一定の長さに正規化された矢印を描いてベクトル場を表示する.デフォルトで,矢印はベクトル場の大きさ で彩色される..
- 次のプロットは集合を可視化する.
- VectorPlotは vi等が評価しても実数にならない矢印は省略する.
- 領域 reg は2Dの任意のRegionQオブジェクトでよい.
- VectorPlotは変数 x と y を,事実上Blockを使って局所的なものとして扱う.
- VectorPlotは属性HoldAllを持ち,特定の数値を x と y に割り当てた後ではじめて vi等を評価する.場合によっては,Evaluateを使ってまず vi等を記号的に評価する方が効率がよいかもしれない.
- VectorPlotにはGraphicsと同じオプションに次の追加・変更を加えたものが使える. [全オプションのリスト]
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AspectRatio 1 縦横比 ClippingStyle Automatic ベクトル範囲の外の矢印の表示方法 EvaluationMonitor None すべての関数評価で評価される式 Frame True プロットの周囲に枠を描くかどうか FrameTicks Automatic 枠目盛マーク Method Automatic プロットに使用するメソッド PerformanceGoal $PerformanceGoal パフォーマンスのどの面について最適化するか PlotLayout Automatic 場の置き方 PlotLegends None 含める凡例 PlotRange {Full,Full} 含める x, y 値の範囲 PlotRangePadding Automatic 値の範囲をどの程度充填するか PlotTheme $PlotTheme プロットの全体的なテーマ RegionBoundaryStyle Automatic プロット範囲の境界のスタイル RegionFillingStyle Automatic プロット領域の内側のスタイル RegionFunction (True&) どの領域を含めるかを決める ScalingFunctions None 個々の座標のスケール方法 VectorAspectRatio Automatic 矢印の縦横比 VectorColorFunction Automatic ベクトルの彩色方法 VectorColorFunctionScaling True VectorColorFunctionの引数をスケールするかどうか VectorMarkers Automatic ベクトルに使う形状 VectorPoints Automatic プロットするベクトルの数または置き方 VectorRange Automatic 表示するベクトルの長さの範囲 VectorScaling None 矢印のサイズのスケール方法 VectorSizes Automatic 表示された矢印の大きさ VectorStyle Automatic 矢印のスタイル WorkingPrecision MachinePrecision 内部計算に使う精度 - 個々の矢印は,各点の周りの境界円内におさまるようにスケールされる.
- VectorScalingは,VectorSizesで与えられる sminから smaxの矢印のサイズの範囲にベクトルの大きさをスケールする.
- VectorScaling->Automaticは,ベクトルの大きさによって矢印の長さをスケールする.
- 次は,ベクトルの単一のグループを複数のプロットパネルのそれぞれ表示するPlotLayoutの可能な設定である.
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"Column" パネルの列に別々のベクトルグループを使う "Row" パネルの行に別々のベクトルグループを使う {"Column",k},{"Row",k} k 列(または行)を使う {"Column",UpTo[k]},{"Row",UpTo[k]} 最高で k 列(または行)を使う - 矢印のマーカーはVectorMarkersによって与えられ,VectorAspectRatioによって指定された縦横比 のボックス内に描画される.
- 次は,よく使われるマーカーである.
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"Segment" 場の方向に揃えられた線分 "PinDart" 場に沿って並んだピンダーツ "Dart" ダーツ形状のマーカー "Drop" 滴の形状のマーカー - VectorColorFunction->Noneは,VectorStyleで指定されたスタイルで矢印を描く.
- RegionFunctionおよびVectorColorFunction内の関数に渡される引数は x, y, vx, vy, Norm[{vx,vy}]である.
- 次は,ScalingFunctionsの可能な設定である.
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{sx,sy} x 軸と y 軸をスケールする - 次は,よく使われる組込みのスケーリング関数 s である.
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"Log" 自動的に目盛ラベルを付ける対数スケール "Log10" 10のベキ乗に目盛を置く,10を底とした対数スケール "SignedLog" 0と負の数を含む対数に似たスケール "Reverse" 座標の向きを逆にする "Infinite" 無限スケール
全オプションのリスト
例題
すべて開くすべて閉じる例 (5)
スコープ (24)
サンプリング (9)
領域はMeshRegionで指定することができる:
Evaluateを使って,数値の割当て前にベクトル場を記号的に評価する:
プレゼンテーション (15)
VectorColorFunctionはVectorStyleの中の色より優先される:
VectorColorFunctionNoneと設定して,VectorStyleで色を指定する:
オプション (97)
AspectRatio (4)
デフォルトで,AspectRatioは幅と高さに同じ長さを使う:
AspectRatioAutomaticはプロット範囲から縦横比を決定する:
AspectRatioFullは画像サイズにぴったり収まるように幅と高さを調整する:
Axes (4)
ClippingStyle (4)
ベクトルはVectorRangeによって切り取られる.デフォルトの切取りスタイルは自動的に選択される:
ImageSize (5)
PlotRange (5)
PlotTheme (1)
自動でGridLinesを加える:
RegionBoundaryStyle (6)
Noneを使って境界を表示しないようにする:
RegionFillingStyle (6)
Noneを使って内側の塗潰しを表示しないようにする:
RegionFunction (4)
VectorColorFunction (4)
ColorDataから任意の名前付き色階調度を使う:
VectorColorFunctionScalingFalseを使ってスケールされていない値を得る:
VectorColorFunctionScaling (4)
VectorColorFunctionScalingFalseを使ってスケールされていない値を得る:
VectorMarkers (4)
VectorPoints (10)
VectorRange (4)
VectorScaling (2)
VectorStyle (6)
Arrowheadsを使って鏃の明示的なスタイルを指定する:
Arrowheadsのないグラフィックスプリミティブはベクトルスケールに基づいてスケールされる:
VectorScalingオプションを使ってスケールを変える:
アプリケーション (8)
特性と関係 (13)
StreamPlotを使ってベクトルの代りに流線でプロットする:
ListVectorPlotまたはListStreamPlotをデータのプロットに使う:
VectorDensityPlotを使ってスカラー場の密度プロットを加える:
StreamDensityPlotを使ってベクトルの代りに流線をプロットする:
ListVectorDensityPlotまたはListStreamDensityPlotをデータのプロットに使う:
LineIntegralConvolutionPlotを使ってベクトル場の線形積分たたみ込みをプロットする:
VectorDisplacementPlotを使って指定の領域における変位ベクトル場の影響を可視化する:
ListVectorDisplacementPlotを使って領域における変位場データの影響を可視化する:
VectorPlot3DとStreamPlot3Dを使って3Dベクトル場を可視化する:
ListVectorPlot3DまたはListStreamPlot3Dを使ってデータでプロットする:
SliceVectorPlot3Dで曲面上にベクトルをプロットする:
ListSliceVectorPlot3Dで曲面上にデータベクトルをプロットする:
ComplexVectorPlotで複素関数をベクトル場としてプロットする:
ComplexStreamPlotでベクトルの代りに流れをプロットする:
VectorDisplacementPlot3Dを使って指定の3D領域における変位ベクトル場の影響を可視化する:
ListVectorDisplacementPlot3Dを使って3D変位ベクトル場データの指定の領域に対する影響を可視化する:
GeoVectorPlotを使って地球上にベクトルプロットを生成する:
GeoStreamPlotを使ってベクトルの代りに流れを使う:
テキスト
Wolfram Research (2008), VectorPlot, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/VectorPlot.html (2022年に更新).
CMS
Wolfram Language. 2008. "VectorPlot." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2022. https://reference.wolfram.com/language/ref/VectorPlot.html.
APA
Wolfram Language. (2008). VectorPlot. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/VectorPlot.html