バージョン13.2の新機能のまとめ
バージョン13.1の後に加わった主要新機能のリスト.13.2では試験段階である機能も含む.
コアとなる言語
すべて開く すべて閉じる単位と数量 »
Wolfram言語の単位系のフレームワークのパフォーマンスが改善された. 次元の互換性チェック,単位変換,および数量算術演算が高速化された.
Quantity (更新) ▪ KnownUnitQ (更新) ▪ CompatibleUnitQ (更新) ▪ UnitDimensions (更新) ▪ UnitConvert (更新) ▪ UnitSimplify (更新) ▪ CommonUnits (更新)
Quantity (更新),UnitConvert (更新) — 温度の計算で「摂氏度」と「度摂氏差」を区別する
日付と時刻 »
RandomDate,RandomTime — ランダムな日付と時刻の一様分布
DateGranularity — 「日」や「週」等の日付の粒度の指定
評価
PropagateAborts —「評価の放棄」がクリアされるか再試行されるかの微調整
TerminatedEvaluation — 評価が停止された式の表現
割当て »
記号操作関数でリストと一般的な文字列パターンを一貫してサポート
Clear (更新) ▪ ClearAll (更新) ▪ Remove (更新) ▪ Protect (更新) ▪ Unprotect (更新) ▪ Definition (更新) ▪ FullDefinition (更新)
OwnValues (更新) — 記号に加えて,記号名をサポート
DownValues (更新) ▪ UpValues (更新) ▪ SubValues (更新) ▪ DefaultValues (更新)
プログラミングユーティリティ
PositionSmallest,PositionLargest — リスト内の最小要素と最大要素の位置
並列計算
ParallelEvaluate — カーネルのサブセットの選択を許可
Parallelize — 連想に関するサポート機能 (AssociationMap,KeyMap,KeySelect)
永続的な値
PersistentSymbol,LocalSymbol — 部分的な再割り当て機能をサポート
数学計算
高性能な多項式代数
単変量および多変量多項式演算の高速化のほか,多変量多項式のモジュラー因数分解等の機能が追加された.
PolynomialGCD (更新) ▪ PolynomialLCM (更新) ▪ Factor (更新) ▪ FactorList (更新) ▪ FactorSquareFree (更新) ▪ FactorSquareFreeList (更新) ▪ Resultant (更新) ▪ Discriminant (更新) ▪ Subresultants (更新)
高性能な一変量有理線形代数
LinearSolve (更新) ▪ RowReduce (更新) ▪ Inverse (更新) ▪ NullSpace (更新) ▪ MatrixRank (更新) ▪ Det (更新) ▪ MatrixPower (更新)
構造化配列 »
VandermondeMatrix — 多項式補間と高速フーリエ変換に使用される構造化行列
CauchyMatrix — 有理補間と離散化に使用される構造化行列
大域的最適化 »
"DifferenceOfConvex","QuasiConvex","LogConvex"等の凸包に変換可能な問題だけでなく,"Couenne"メソッドにおいての分枝限定と凸包絡で解ける問題も含む,新しい決定論的な大域的最適化メソッド
NMinimize (更新) ▪ NMinValue (更新) ▪ NArgMax (更新) ▪ NMaximize (更新) ▪ NMaxValue (更新) ▪ NArgMax (更新)
分数階微分積分 »
分数階微積分学 — 分数計算入門
NFractionalD — 数値分数微分
NCaputoD — 数値カプト微分
AsymptoticDSolveValue (更新) — 分数微分方程式の漸近解
漸近解析 »
Asymptotic (更新) — 解析関数に無限次数の漸近を与えることができるようになった
AsymptoticDSolveValue (更新) — 分数微分方程式の漸近解
微積分 »
微分方程式の記号的解法 (更新) — 記号微分方程式入門
DSolveValue (更新) — 定係数線形微分方程式の品質とパフォーマンスの向上
天文学
天文学の計算 »
AstroPosition — 宇宙と天球で観測された天文上の位置
AstroDistance — 2つの天体間の物理的な距離
AstroAngularSeparation — 3番目の天体の位置から見た,2つの天体の位置間の角度
天文学の可視化 »
AstroGraphics — 太陽系天体,星,銀河,その他多くの天体を含む空の地図
AstroReferenceFrame — 天文観測の基準座標系,場所,日付およびその他のパラメータの指定
AstroStyling — 天体地図の要素のグラフィックススタイルの指定
AstroBackground ▪ AstroRange ▪ AstroRangePadding ▪ AstroCenter ▪ AstroProjection ▪ AstroGridLines ▪ AstroGridLinesStyle ▪ AstroZoomLevel
幾何学,グラフ,グラフィックス
幾何学的計算 »
MeshRegion (更新),BoundaryMeshRegion (更新) — VertexNormalsとVertexColorsをサポート
"OBJ" (更新) — 色付きのスキャンオブジェクト等,頂点の法線と色をインポートできるようになった
グラフとネットワーク »
FindShortestTour (更新) — 追加の分析を返すことができるようになった
グラフィックス »
Blurring — 特徴を柔らかくしたり隠したりするためによく使用される新しいグラフィックス効果
動画計算と画像計算
動画の作成 »
OverlayVideo (更新) — テキストおよびその他のオーバーレイのサポート,時変オーバーレイのサポート
GridVideo (更新) — さまざまな長さの動画のサポートの向上
VideoPadding ▪ GeneratedAssetLocation (更新) ▪ VideoTimeStretch (更新)
動画の編集
ImageEffect (更新) ▪ ImageTake (更新) ▪ ImageTrim (更新) ▪ ImageReflect (更新) ▪ ImageRotate (更新) ▪ ImagePerspectiveTransformation (更新) ▪ ImageTransformation (更新) ▪ ImageForwardTransformation (更新) ▪ ImageRecolor (更新)
VideoFrameMap (更新),VideoMap (更新),… — さまざまな長さの動画のサポートの向上
VideoTimeStretch (更新) — VideoTransparency オプションをサポート
画像の計算 »
ImageStitch (更新) — 球状および円筒状の投影空間のサポート
ImageCompose (更新) — プレーンテキストまたはスタイル付きテキスト,およびオーバーレイ用の任意の式のサポート
BarcodeRecognize (更新) — MicroQRのサポート
機械学習とニューラルネットワーク
機械学習 »
ClusteringMeasurements — クラスタリングプロセスの結果を分析する
FindClusters (更新) — 自動メソッド選択,より多くのメソッドが指定されたクラスター番号をサポート
Classify (更新),Predict (更新) — メソッド選択とレポート機能が改良された
ニューラルネットワーク »
NetExternalObject — 推論に使用できる外部モデルを表す
ConvolutionLayer (更新) — 3D での「膨張」のサポート
ResizeLayer (更新) — リサンプリング"Scheme"パラメータのサポート
BatchNormalizationLayer (更新) — より高速なGPU計算
木構造 »
木構造の可視化 »
Tree (更新) — グラフィックデザイン,ツリーレイアウト,省略の改善
TreeOutline (更新) — ラベルと省略オプション
MaxDisplayedChildren ▪ $MaxDisplayedChildren
木の構造と表現 »
FileSystemTree — ディレクトリ内のサブディレクトリとファイルの木構造
ExpressionTree (更新),TreeExpression (更新) — 新しい構造変換 ("FileSystem")
偏微分方程式項 »
LaplacianPDETerm (更新) — 円柱の「軸対称」をサポートするようになった
PoissonPDEComponent (更新) — 円柱の「軸対称」をサポートするようになった
HelmholtzPDEComponent (更新) — 円柱の「軸対称」をサポートするようになった
WavePDEComponent (更新) — 円柱の「軸対称」をサポートするようになった
システムモデリングと制御
システムモデリング »
SystemModelMeasurements — 立ち上がり時間,整定時間等のステップ応答分析
SystemModelSimulate (更新) — StateSpaceModel,TransferFunctionModel等のシミュレーション
SystemModelPlot (更新) — 改善された凡例とラベリングの美学
SystemModel (更新) — 改善されたアイコン,図,およびモデル情報へのアクセス
制御システム
ModelPredictiveController (更新) — パフォーマンスが劇的に向上した
コードのコンパイルとデータ構造
コンパイル済みコンポーネント
CompiledComponent — コンパイラ宣言とそのコンパイラから構築された共有ライブラリの名前付きグループ
DeclareCompiledComponent — コンパイル済みコンポーネントに宣言を追加する
BuildCompiledComponent — コンパイル済みコンポーネントの共有ライブラリを構築する
LoadCompiledComponent — コンパイル済みコンポーネントから共有ライブラリのようなコンポーネントをロードしたりインストールしたりする
関数指定
DownValuesFunction — コードをコンパイルする時に記号に添える定義を使用する
FunctionCompile (更新) — コンパイル環境で名付けられた関数の指定を簡約する
評価済みコードからコンパイル済みコードへの移行
TypeHint — 関数本体の中で型を指定する
IfCompiled — 評価処理とコンパイル処理に異なるコードを指定する
コンパイラ操作の強化
より多くのコンパイラをコンパイルすることにより,コンパイラのコンパイル速度を向上
メモリ管理演算の最適化により,コンパイル済みコードのパフォーマンスを向上
データ構造を反復処理するためのコードを最適化することにより,コンパイル済みコードのパフォーマンスを向上
ネストされた関数のインライン化を改善することにより,コンパイル済みコードのパフォーマンスを改善
コンパイラによる機能拡張
Until ▪ NumericArray ▪ SparseArray ▪ KroneckerDelta ▪ Ceiling ▪ Floor ▪ Round ▪ GCD ▪ LCM ▪ Depth ▪ RankedMin ▪ RankedMax ▪ FactorInteger ▪ IntegerDigits ▪ Subsets ▪ Tuples ▪ Union