バージョン14.0の新機能と拡張機能のまとめ
バージョン13.3の後に加わった主要な新機能と向上した機能のリスト.14.0では試験段階である機能も含む.
コアとなる言語
すべて開く すべて閉じるComap,ComapApply — 関数のリストを式に適用する
ArgumentsOptions (更新),CheckArguments (更新) — 演算子形式のサポート
CountDistinct (更新) — 比較関数を与えることができるようになった
TraceOriginal (更新) — 含める評価チェーン上におけるより細かい制御
数
DigitSum — 整数における10進数の和
RomanNumeral (更新),FromRomanNumeral (更新) — ローマ数字へのより速い変換
単位と数量 »
UnitConvert (更新) — より高速の単位変換
QuantityMagnitude (更新) ▪ CurrencyConvert (更新) ▪ CommonUnits (更新)
単位検定
IntermediateTest — TestCreate内に中間検定を作成する
数学計算
ベクトル解析
NLineIntegrate — ベクトルの数値線積分
NSurfaceIntegrate — ベクトルの数値面積分
複素解析
NContourIntegrate — 複素数の数値周回積分
積分変換
UnilateralConvolve — 片側たたみ込み
差分方程式と微分方程式
TruncateSum — DSolve等の関数で生成された無限和表現を使った作業を容易にする
方程式の代りのStateSpaceModelとTransferFunctionModelのサポート.
DSolveValue (更新) ▪ RSolveValue (更新) ▪ RecurrenceTable (更新)
特殊関数 »
BilateralHypergeometricPFQ — 両側(二重に無限)超幾何学関数
方程式の解法
NSolve (更新) — 多項式と正則の方程式系のためのモノドロミーベースのメソッドを含む,大規模な方程式の解法をよりよくサポートするようになった
MaxRoots — 計算される根の数を制限する
有限体 »
ToFiniteField,FromFiniteField — 式を有限体バージョンに,あるいは有限体バージョンから変換する
FiniteFieldIndex,FromFiniteFieldIndex — 指標表現に,あるいは指標表現から変換する
Dot (更新) ▪ LinearSolve (更新) ▪ Inverse (更新) ▪ RowReduce (更新) ▪ NullSpace (更新) ▪ MatrixRank (更新) ▪ Det (更新) ▪ CharacteristicPolynomial (更新) ▪ LUDecomposition (更新)
Solve (更新) ▪ SolveValues (更新) ▪ Reduce (更新) ▪ FindInstance (更新) ▪ Resolve (更新)
構造化行列 »
SymmetricMatrix ▪ HermitianMatrix ▪ OrthogonalMatrix ▪ UnitaryMatrix
行列構造でのTargetStructureのサポート.
FourierDCTMatrix (更新) ▪ FourierDSTMatrix (更新) ▪ ReflectionMatrix (更新) ▪ RotationMatrix (更新) ▪ EulerMatrix (更新) ▪ HadamardMatrix (更新) ▪ RollPitchYawMatrix (更新) ▪ PauliMatrix (更新)
TargetStructureでの行列分解のサポート.行列分解で三角構造化行列,直交構造化行列,対角構造化行列等の構造化行列を明示的に生成する.
QRDecomposition (更新) ▪ SingularValueDecomposition (更新) ▪ HessenbergDecomposition (更新) ▪ SchurDecomposition (更新)
区間行列
Dot (更新) ▪ Inverse (更新) ▪ MatrixPower (更新) ▪ MatrixExp (更新)
LinearSolve (更新) ▪ LUDecomposition (更新) ▪ CholeskyDecomposition (更新)
Eigenvalues (更新) ▪ Eigenvectors (更新) ▪ Eigensystem (更新) ▪ Det (更新) ▪ CharacteristicPolynomial (更新)
機械学習とニューラルネットワーク »
自然言語処理 »
TextSummarize — 自動的にさまざまな種類の要約を作成する
ニューラルネットワーク »
NetExternalObject (更新) — ONNXのTargetDeviceオプションを介するCUDAのサポートの追加
NormalizationLayer (更新) — "GroupNumber"パラメータの追加
"ONNX" (更新) — 向上したインポートコード.より多くのモデルがサポートされ,より速くインポートできる場合もある
統合された統計と機械学習
Classify (更新),Predict (更新) — より多くの例,説明,図解を含むドキュメントの更新
LinearModelFit (更新),NonlinearModelFit (更新) — s応答データにおける不確かさのサポート
BayesianMinimization (更新),BayesianMaximization (更新) — 履歴が提供された場合に,より効率的に継続される進捗レポート
Wolfram Neural Net Repository »
画像生成,音声からテキストへの変換,オブジェクト検出等のための新しいネットワーク
"Wav2Vec2 Trained on Multiple Datasets" ▪ "Stable Diffusion V1" ▪ "X3D Video Action Classification Trained on Kinetics-400 Data" ▪ "YOLO V8 Classify Trained on ImageNet Competition Data" ▪ "YOLO V8 Detect Trained on MS-COCO Data" ▪ "OpenCLIP Multi-domain Feature Extractor Trained on DataComp-1B Data" ▪ "CoCa Image Captioning Nets Trained on LAION-2B Data"
高次元可視化 »
PairwiseListPlot — 二つ一組のリストプロットの配列
PairwiseDensityHistogram — 二つ一組の密度ヒストグラムの配列
PairwiseSmoothDensityHistogram — 二つ一組の平滑密度ヒストグラムの配列
PairwiseQuantilePlot — 二つ一組のQ-Qプロットの配列
PairwiseProbabilityPlot — 二つ一組のP-Pプロットの配列
天文学
SolarEclipse — 7万回を越える日食および50個の新しい特性のサポート
MoonPhaseDate — 月相の日付
LunationNumber,FromLunationNumber — 連続的な新月の数
AstroSubpoint — 地球上の,天体が真上にある場所を求める
幾何学,グラフ,グラフィックス
幾何学 »
CAD(コンピュータ支援設計)システムとの互換性を持つ高忠実度の幾何学領域.
BezierCurve (更新),BSplineCurve (更新) — 幾何学領域も扱うようになった
BSplineSurface (更新) — 幾何学領域も扱うようになった
PolyhedronData (更新) — 150個を越える新しい多面体,多面体のクラスと特性
RegionEqual (更新) — 2D多角形領域で等価性の検定機能が向上した
RegionDisjoint (更新) ▪ RegionWithin (更新) ▪ RegionCongruent (更新) ▪ RegionSimilar (更新)
GeometricSolveValues — 幾何学的数量について解く
グラフ
LayeredGraph,LayeredGraph3D — 階層プロットとして表されるグラフを作成する
GraphData (更新) — 80個を越える新しいグラフ,グラフのクラスと特性
AdjacencyList (更新) ▪ BreadthFirstScan (更新) ▪ ConnectedComponents (更新) ▪ ConnectedGraphComponents (更新) ▪ EdgeAdd (更新) ▪ EdgeConnectivity (更新) ▪ EdgeCount (更新) ▪ EdgeDelete (更新) ▪ EdgeIndex (更新) ▪ EdgeList (更新) ▪ EmptyGraphQ (更新) ▪ FindEdgeIndependentPaths (更新) ▪ FindIndependentEdgeSet (更新) ▪ FindPath (更新) ▪ FindShortestPath (更新) ▪ FindVertexIndependentPaths (更新) ▪ GraphComplement (更新) ▪ GraphDiameter (更新) ▪ GraphDifference (更新) ▪ GraphIntersection (更新) ▪ GraphReciprocity (更新) ▪ GraphUnion (更新) ▪ IncidenceList (更新) ▪ IndependentEdgeSetQ (更新) ▪ IndependentVertexSetQ (更新) ▪ IndexGraph (更新) ▪ KirchhoffGraph (更新) ▪ Subgraph (更新) ▪ VertexAdd (更新) ▪ VertexComponent (更新) ▪ VertexConnectivity (更新) ▪ VertexContract (更新) ▪ VertexCount (更新) ▪ VertexDelete (更新) ▪ VertexInComponent (更新) ▪ VertexInComponentGraph (更新) ▪ FindVertexCut (更新) ▪ VertexInDegree (更新) ▪ VertexIndex (更新) ▪ VertexList (更新) ▪ VertexOutComponent (更新) ▪ VertexOutComponentGraph (更新) ▪ VertexReplace (更新) ▪ WeaklyConnectedComponents (更新) ▪ WeaklyConnectedGraphComponents (更新) ▪ WeaklyConnectedGraphQ (更新)
木構造 »
TreeInsert, TreeDelete, TreeReplacePart, TreeMapAt, TreeMap(更新)— スタイル付けのオプションをサポートするようになった
グラフィックス
TextureMapping — 名前付きテクスチャマッピングを指定する
"Box" ▪ "Cubic" ▪ "Cylindrical" ▪ "Front" ▪ "Planar" ▪ "Spherical" ▪ "Stereographic"
Texture (更新) — 名前付きテクスチャマッピングをサポートするようになった
Annulus (更新) ▪ Ball (更新) ▪ BSplineSurface (更新) ▪ Circle (更新) ▪ Circumsphere (更新) ▪ Cone (更新) ▪ ConicHullRegion (更新) ▪ Cuboid (更新) ▪ Cylinder (更新) ▪ Disk (更新) ▪ Ellipsoid (更新) ▪ FilledTorus (更新) ▪ GraphicsComplex (更新) ▪ Hexahedron (更新) ▪ Parallelepiped (更新) ▪ Parallelogram (更新) ▪ Polygon (更新) ▪ Polyhedron (更新) ▪ Prism (更新) ▪ Pyramid (更新) ▪ Rectangle (更新) ▪ Simplex (更新) ▪ Sphere (更新) ▪ Tetrahedron (更新) ▪ Torus (更新) ▪ Triangle (更新) ▪ Tube (更新)
動画計算,画像計算,音声計算
画像処理 »
新世代のニューラルネットワークと目標を指定する柔軟な方法によって,さまざまな関数で使われる分割機能がかなり強力なものとなった.
ImageSegmentationComponents — 画像をコンポーネントに分割する
ImageSegmentationFilter — 前景コンポーネントについて画像にフィルタを掛ける
ImageCases (更新) ▪ ImageContents (更新) ▪ RemoveBackground (更新) ▪ Inpaint (更新)
ニューラルネットワークによってこれらの関数を強力にすることで,画像内のどこにテキストがあるのかを検出し,実際にその内容を認識することがより高い成功率で行えるようになった.
TextRecognize (更新) ▪ FindImageText (更新)
動画処理 »
Tour3DVideo — 3Dグラフィックスのツアーを作成する
VideoExtractTracks — トラックをすべて分割する.あるいは特定の動画,音声,またはサブタイトルのトラックを取り出す
スムーズな移行,時間を決めたオーバーレイ,サブタイトルの追加のサポート.
VideoJoin (更新) ▪ OverlayVideo (更新) ▪ VideoCombine (更新)
音声処理 »
SpeechSynthesize (更新),VoiceStyleData (更新) — ElevenLabsによる音声合成
AudioTimeStretch (更新),AudioPitchShift (更新) — 向上した品質とスピード
偏微分方程式モデリング,システムモデリング,制御系
偏微分方程式モデリング »
SchrodingerPDEComponent — シュレーディンガー(Schrödinger)方程式でモデル化
量子環(更新) — 材料特性に対する磁場の影響
FluidFlowPDEComponent — 非ニュートン流体を含む流動のモデル化
層流 — 層流のモデル化についてのモノグラフ
HeatTransferPDEComponent (更新) — 厚さと横断面をサポートするようになった
熱移動(更新) — 温度依存の熱容量,多材料媒体における熱移動,相変化についての新しいモノグラフのセクション
電磁気 »
ElectrostaticPDEComponent — 静電気系をモデル化する
ElectricPotentialCondition ▪ ElectricFluxDensityValue ▪ ElectricSymmetryValue
静電気 — 静電気のモデル化についてのモノグラフ
固体力学 »
SolidMechanicsPDEComponent (更新) — 新しい超弾性材料モデルをサポートするようになった
固体力学 (更新) — 横等方性の線形弾性材料と非直交の材料配向についての新しいモノグラフセクション
超弾性 (更新) — Mooney–Rivlin,neo-Hookean,Arruda–Boyce,Gentの超弾性材料モデル,平面ひずみとさまざまな圧力,超弾性モデルの較正,乗法分解,複数材料モデル,横等方性材料,標準補強材モデルを説明する新しいモノグラフセクション
システムモデリング »
SystemModelUncertaintyPlot — 不確かなパラメータ,初期値,入力から結果の不確かさをプロットする
SystemModel等で直接使える新しい無料のモデリングライブラリ:
Aircraft — ジェット旅客機,電気航空機等の航空機をモデル化する
Hydraulic — シリンダ,ポンプ,蓄圧タンク等の水力系をモデル化する
SystemModel等で直接使える新しい無料の仮想研究室:
College Mechanical Engineering — 機械工学の力学コース用の実験モデル
制御系 »
デジタル(つまり,コンピュータ等の離散時間)とアナログ(つまり,物理系等の連続時間)のシステムを組み合せたモデリングとシミュレーションを行う方法を提供する.
InputOutputResponse — ハイブリッドの可能性があるシステムの詳しいシミュレーション結果
InputOutputResponseData — クエリを行う詳しい応答データオブジェクト
連続時間(微分方程式)系と離散時間(差分方程式)系の間の要素を繋ぐ.
HolderModel — 離散時間から連続時間への変換(ゼロ次ホールド等)
SamplerModel — 連続時間から離散時間への変換
インポートとエキスポート »
ドキュメント形式 »
"DOCX" — Microsoft Word形式のインポート
"MOBI" — Mobipocketの電子書籍形式のインポート
数値データ形式 »
"RData", "RDS" — Rデータ形式ファミリのインポート
動画形式 »
"MP4" ▪ "QuickTime" ▪ "Matroska"
外部サービスと外部操作
ExternalEvaluate (更新) — Pythonの仮想環境を作成し管理する
リソースシステム
ResourceObject (更新) — 追加のリソースオブジェクトのタイプ
コードのコンパイルとデータ構造
データ構造
"RedBlackTree" — 高速の保存と取出しのための平衡二分探索木
"StringVector" — 文字列のベクトルのための高度に最適化された保存場所
コンパイル操作の拡張
DownValuesの拡張されたコンパイル機能で,型に合わない値をコンパイルせずに済むようになった.