Mathematicaバージョン1以降の非互換変更

イントロダクション
Wolfram言語の新バージョンには,常に多くの新しい機能が含まれている.しかし当初からの周到なデザインにより,すべてのバージョン間でほぼ完全な互換性が保たれている.その結果,例えば1988年のWolfram言語バージョン1用に書かれたほとんどすべてのコードは,バージョン13でもそのまま変更なしで走り,かつ実行速度も大いに向上している.
しかし不可避の問題として,コードで大文字で始まる名前が使用されている場合,そのプログラムが最初に書かれたバージョン以降に,その名前と競合するような組込み関数がWolfram言語に追加された可能性や,シンタックスが変更されてその関数のオプション指定が変わったため使用法に影響が出る可能性もある.
さらに,Wolfram言語の全体を通した一貫性の保持のため,初期のバージョンの機能のうち,最初はアンドキュメント化,次に使用された場合に警告が発生し,段階的に削除されたものがある.さらに,初期のバージョンと互換でない特定の関数に対して,変更を加えることも必要になった場合もある.
バージョン14以降

14.0と14.1

バージョン13と14

13.3と14.0

13.2と13.3

13.1と13.2

13.0と13.1

バージョン12とバージョン13

12.3と13.0

12.2と12.3

12.1と12.2

12.0と12.1

バージョン11とバージョン12

11.3と12.0

11.2と11.3

11.1と11.2

11.0と11.1

バージョン10とバージョン11
バージョン9と10
バージョン8と9
バージョン7と8
バージョン6とバージョン7
バージョン5とバージョン6
バージョン4とバージョン5
バージョン3とバージョン4
バージョン2とバージョン3
ノートブックフロントエンドでは,以下の変更がなされた.
  • ノートブックの新たな機能をサポートするため,ノートブックのファイルフォーマットが完全に変更された.
  • ノートブックファイルの拡張子は,従来の.maでなく,デフォルトで.nbとなった..mbファイルはもはや使用しない.
  • 旧式のノートブックを開くと,バージョン3のノートブックへの変換を実行するか否かについてフロントエンドは自動的に聞いてくるようになった.
  • カーネルコマンドNotebookConvertを使用して,バージョン2のノートブックファイルをバージョン3のフォーマットに変更できる.
  • 入力セルのデフォルトフォーマットタイプは,InputFormではなくStandardFormになった.
  • スタイルシートの構成およびデフォルトスタイルの設定も変更された.
  • メニュー項目に対応するキーコマンドも再編成された.
  • バージョン1とバージョン2